天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「赤星!あたしに変われ!」

アルテミアの強い口調が、有無を言わせない。

「モード・チェンジ!」

僕の叫びと、光とともに、アルテミアに変わる。

「久しいな。アルテミア」

蘭丸は、アルテミアの登場にも動じることなく、優しくアルテミアを見つめた。

「蘭丸」

アルテミアは、チェンジ・ザ・ハートをトンファーに変え、構える。

「マックフィールドでいいよ」

蘭丸は微笑むと、アルテミアに向かっていきなり、正座した。

「ここに、何しに来た?」

蘭丸は下から、上目遣いでアルテミアを見た。

「それは、こっちの台詞だ!」

アルテミアは、チェンジ・ザ・ハートを、槍へと変え、正座する蘭丸の喉元に、突きつける。

「歴史に、名でも残したかったか?」

アルテミアの言葉に、微動だにしなかった蘭丸は、笑った。

「そんなつもりはない。まあ、残ってしまうだろうが」

「だったら、なぜだ?」

蘭丸は正座を崩さず、顔を少し上げ、アルテミアの目を見た。

「私は…信長様に、人の未来を見た。信長様という人に、惚れたのだ」

蘭丸は槍を掴むと、ゆっくりと立ち上がった。

「アルテミア…。お前なら、わかるはずだ」

「クッ」

アルテミアは、槍を抜こうとしたが、物凄い腕力の為、びくともしない。

「離せ!」

アルテミアは、電流を放った。

槍がスパークする。
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