天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「世界を変える程の力を持つ者は…意志の力で、砂から、姿形を保てる。だから、彼は…何百年も前から、待ってるわ。時を超えれるあなた達には、最近かしら?」

紅は、クスッと笑った。

「誰なんだ!」

ロバートは、声を荒げた。

「信長よ」

紅は、ロバートの目を見た。

「そんな馬鹿な!」

否定的なロバートの言葉に、

「あら?安定者候補といわれたあなたの言葉とは、思えないわね」

紅は、ロバートに冷笑を投げかけた。

「あなたの上は、知ってるはずよ」

「な!」

「だって…この砂の大半は、あなた達…人間が、排除した者達なのよ」

僕達は、砂の世界を見回した。

「世界を保つ為にね」

そう言うと、紅は歩き出した。

「どこにいく!」

サーシャが一歩、前に出た。

「ついてらっしゃい。信長の所へ、案内してあげる」

「信長を、どうして知っている!」

構えているサーシャの問いに、紅はクルッと回転し、踊ってみせた。

紅のしなやかな体が…少し崩れる。

「な!?」

一同が驚く中、

踊りを止めた紅の体に、再び砂が集まり、もとの姿に戻る。

「あたし達は、落ちてきた砂…意志の力で、生前の姿をつくってるだけ…体の砂は、みんな同じ。だから、あなた達の知ってる人物にも、会えるかも」





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