天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
ひとしきり笑った後、信長は、アルテミア達にも視線を移した。

「お主達を、待っておった」

「信長様」

アルテミアを除いて、僕達は一応…正座すると、敬意を持って、深々と頭を下げた。

信長が立ち上がる。

「その訳がわかるか?」

信長が、近づいて来る。

僕の前で、止まった。

僕は、頭を下げているので、信長の足元しか見えない。

上から、妙な気配を感じ、ロバートとサーシャが、横目で真ん中に座る僕を見た。

僕の目の前に、きらりと光るものが…あった。

「赤星!」

ロバートは、押し殺した声で叫んだ。

アルテミアは、僕の後ろで、微動だにしない。

僕は震えながらも、動いてはいけないことを理解していた。

「面を上げえ」

信長の声に、僕は震えを抑えながら、膝の上で両手を握り締め、顔を上げた。

すぐ目の前に、日本刀が光っていた。

「なぜ、動かぬ」

「はい。それは…信長様の願いでは、ないからです」

「わしの願いとは、何だ?」

「それは…」

僕が口ごもると、信長の刀が走った。

「赤星!」

一瞬の攻防。

僕は動けなかった。

アルテミアが、僕の隣に移動し、日本刀を受け止めていた。




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