天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「あの世界を救う為、我々は手を結んだ」

「お父様へ、復讐する為」

「世界をとる為」

「さあ!天空の女神よ。我々とともに」


蘭丸は、手を伸ばした。

空中に向かって。

僕は顔を上げると、空に浮かぶアルテミアがいた。

「アルテミア!」

「さあ、女神よ」

アルテミアはエンジェルモードから、ノーマルモードに変わると、蘭丸の前に着地した。

「さあ…女神よ」

「我ら、姉妹のもとへ」

「世界を、我らに」


「アルテミア!」

ゆっくりとアルテミアは、歩き出す。

「馬鹿な!お前達は、体がないんだ!ここから、離れたら」

ロバートの言葉に、蘭丸は冷笑した。

「肉体など、あの世界には、たくさんある。人間達に、乗り移ればいい!人を守る為だ!少しの犠牲は、つきものだ」

「な」

蘭丸の矛盾した言葉に、ロバートは絶句した。

「毒されているのよ。融合した女神達に」

紅は呟いた。

「そうはさせない」

僕は、前に出た。

「あんたは、間違っている」

「黙れ!ただの依り代が!女神と融合していないお前に、用はない」

蘭丸の手から、無数の氷柱が、僕に向かって、飛んできた。



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