天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
それは、炎でできたシュリケンだった。
「何!?」
シュリケンは、魔物を絡め取っていた手たちを、切り裂いた。
「サンキューメロ!姉さん」
手から解き放たれると、魔物はくるっと一回戦して、地面に着地した。
シュリケンは、池の魔物に突き刺さり、全身を燃え上がらせた。
「おのれえ!フレア」
炎に包まれながら、水の魔物は憎々しく、空から池の縁に、舞い降りた魔物を睨んだ。
蝶のような炎の羽をたたみ、フレアは、カメレオンの顔をした魔物を、守るように2体の間に割って入った。
蝶のような羽がついているだけで、フレアはまるで人間の女のようだ。
全身を包む炎に、守られた裸体は、人間と違うところは一切ない。
「姉さん!」
カメレオンの魔物は、フレアの後ろに逃げ込んだ。
「助かったメロ」
フレアは、無言で水の魔物を見つめ続けた。
「フン」
水の魔物は、鼻で笑った。
すると、全身に刺さっていたシュリケンは、消えた。
「元…炎の騎士団親衛隊副長…フレア。騎士団長リンネの妹ではあるが…」
シュリケンで切られた手が回転し、無数のドリルになり…一瞬にして、フレアの蝶の羽に突き刺さった。
「我ら上級魔神クラスとは、レベルが違うわ」
「姉さん!」
カメレオンの魔物の真横を、ドリルのようになった腕が通り過ぎ、地面に刺さった。
身を縮ませ、カメレオンの魔物は、フレアの背中にしがみ付いた。
「わらわは、昔からお前が気にいらなかった。魔神の中でも、最高の力を持つリンネと…大した力もない癖に、脆く美しい姿をしたお前…。お前達…いや、特にお前が、憎らしかった」
リンネは、羽を傷つけられながらも、無表情に水の魔神を見つめ続ける。
「しかし、リンネの妹であるお前に、手を出すことは、できなかった」
水の魔神の体からだけでなく、池全体の水面から、数千の腕が生えてきた。
「だけど…なぜか、お前は我々を裏切った。理由は知らぬが…感謝せねばならぬ」
水の魔神の口がさらに、裂けた。
「堂々と、殺せるのだからな」
「何!?」
シュリケンは、魔物を絡め取っていた手たちを、切り裂いた。
「サンキューメロ!姉さん」
手から解き放たれると、魔物はくるっと一回戦して、地面に着地した。
シュリケンは、池の魔物に突き刺さり、全身を燃え上がらせた。
「おのれえ!フレア」
炎に包まれながら、水の魔物は憎々しく、空から池の縁に、舞い降りた魔物を睨んだ。
蝶のような炎の羽をたたみ、フレアは、カメレオンの顔をした魔物を、守るように2体の間に割って入った。
蝶のような羽がついているだけで、フレアはまるで人間の女のようだ。
全身を包む炎に、守られた裸体は、人間と違うところは一切ない。
「姉さん!」
カメレオンの魔物は、フレアの後ろに逃げ込んだ。
「助かったメロ」
フレアは、無言で水の魔物を見つめ続けた。
「フン」
水の魔物は、鼻で笑った。
すると、全身に刺さっていたシュリケンは、消えた。
「元…炎の騎士団親衛隊副長…フレア。騎士団長リンネの妹ではあるが…」
シュリケンで切られた手が回転し、無数のドリルになり…一瞬にして、フレアの蝶の羽に突き刺さった。
「我ら上級魔神クラスとは、レベルが違うわ」
「姉さん!」
カメレオンの魔物の真横を、ドリルのようになった腕が通り過ぎ、地面に刺さった。
身を縮ませ、カメレオンの魔物は、フレアの背中にしがみ付いた。
「わらわは、昔からお前が気にいらなかった。魔神の中でも、最高の力を持つリンネと…大した力もない癖に、脆く美しい姿をしたお前…。お前達…いや、特にお前が、憎らしかった」
リンネは、羽を傷つけられながらも、無表情に水の魔神を見つめ続ける。
「しかし、リンネの妹であるお前に、手を出すことは、できなかった」
水の魔神の体からだけでなく、池全体の水面から、数千の腕が生えてきた。
「だけど…なぜか、お前は我々を裏切った。理由は知らぬが…感謝せねばならぬ」
水の魔神の口がさらに、裂けた。
「堂々と、殺せるのだからな」