天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「!」

クラークは、抱き締めていた舞子を離した。

何かを探るように、顔を左右に向けると、ブラックカードを取出し、詮索をする。

「チッ」

舌打ちすると、クラークはブラックカードをしまい、

「基地内に、敵の反応がある!」

クラークは、部屋の柱に取り付けてあるインターホンに向かって、叫んだ。

「敵が侵入した!直ちに、排除しろ!」

「敵が、基地内に?」

驚く舞子に、クラークは頷き、

「微小な反応だが…なぜか、気に掛かる」

魔物の反応自体は、大したことないが…大したことないくらいの反応のものが、

(なぜ、基地にある?)

クラークは、舞子を伴って、反応のある場所へ、急いだ。

そこは、安定者の部屋がある特別区域だった。

兵士が来るより、クラーク達の方が近い。

胸騒ぎを感じながら、クラークは急いだ。
< 517 / 1,566 >

この作品をシェア

pagetop