天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「あたしの名は、レイラ…。光の女神レイラよ」
その言葉に、アルテミアは絶句した。
(そう…)
バイラは、目をつぶった。
ライトニングソードを振るい、戦う戦士は…。
(もういないのだ!)
バイラは、かっと目を開いた。
「そ、そんな、そんな、そんなああっ!」
両手両足の動きを封じられたアルテミアは、パニック状態になりながら、叫んだ。
「魔王!よ、よくもお母様を!」
アルテミアの全身から、電気が放電され…雷の塊になる。
そして、六枚の翼を広げると、レイラに向かって、突進してくる。
「うわあああっ!」
「レイラ様!」
バイラ達は、レイラを守ろうと、アルテミアの前に飛び出そうとした。
しかし、レイラはそれを制した。
「動くな!」
レイラは、ライトニングソードを下ろした。
アルテミアの突進を、少し体を横にするだけで避けた。
「あなたは、まるで台風ね…。何の目的もなく…ただ破壊するだけね」
レイラの後ろで、アルテミアの六枚の翼は、綺麗に切断された。
「台風は…いずれ、消えるのよ。力がなくなると、勝手にね」
突進した勢いのまま、翼を失いながらも、アルテミアの体は、水面を走り、水しぶきを上げながら、西園寺が潜む茂み近くまで、滑って行った。
水面から、土をえぐり、止まったアルテミアの顔は、涙でぐしょぐしょになっていた。
「も、モード・チェンジ…。あたしと変われ…赤…」
何とか立ち上がろうとするアルテミアは、体に力が入らない。
腱を切られ、動かない左手が、アルテミアの目の前にあった。
「ああ…そうか…」
アルテミアの瞳から、新しい涙が一筋流れた。
アルテミアの左手の薬指…そこに指輪はなかった。
その言葉に、アルテミアは絶句した。
(そう…)
バイラは、目をつぶった。
ライトニングソードを振るい、戦う戦士は…。
(もういないのだ!)
バイラは、かっと目を開いた。
「そ、そんな、そんな、そんなああっ!」
両手両足の動きを封じられたアルテミアは、パニック状態になりながら、叫んだ。
「魔王!よ、よくもお母様を!」
アルテミアの全身から、電気が放電され…雷の塊になる。
そして、六枚の翼を広げると、レイラに向かって、突進してくる。
「うわあああっ!」
「レイラ様!」
バイラ達は、レイラを守ろうと、アルテミアの前に飛び出そうとした。
しかし、レイラはそれを制した。
「動くな!」
レイラは、ライトニングソードを下ろした。
アルテミアの突進を、少し体を横にするだけで避けた。
「あなたは、まるで台風ね…。何の目的もなく…ただ破壊するだけね」
レイラの後ろで、アルテミアの六枚の翼は、綺麗に切断された。
「台風は…いずれ、消えるのよ。力がなくなると、勝手にね」
突進した勢いのまま、翼を失いながらも、アルテミアの体は、水面を走り、水しぶきを上げながら、西園寺が潜む茂み近くまで、滑って行った。
水面から、土をえぐり、止まったアルテミアの顔は、涙でぐしょぐしょになっていた。
「も、モード・チェンジ…。あたしと変われ…赤…」
何とか立ち上がろうとするアルテミアは、体に力が入らない。
腱を切られ、動かない左手が、アルテミアの目の前にあった。
「ああ…そうか…」
アルテミアの瞳から、新しい涙が一筋流れた。
アルテミアの左手の薬指…そこに指輪はなかった。