天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
敵とは?
「うわあああーっ!」

人々の絶叫とともに、目映い光が、

まだ昼間なのに、真っ暗な夜よりも黒い闇に走る。

激しい爆音と鋭い者が、空気を切り裂く音。

雷鳴と地響き。

天は、分厚い雲が覆い…たまに見えるのは、光ではなく、

巨大な竜の群。

斧を構えた…何万匹ものゴブリンの大軍。

人の数倍はある…土でできたゴーレムが、岩を投げてくる。

しかし、岩はこうを描いて、落ちる前に消滅する。

ゴブリン達も斧を振り回すけど、何かを弾かれた。

「怯むな!結界を張れ」

魔物に負けない程の威勢と活気を持ち、怯むことのない人間達。

地球魔法防衛軍。

人と魔族の境界線である…こちらの世界の朝鮮大陸38度線付近は、

ここ何百年、休むことなく結界を張り、世界中から選ばれた結界士達が、魔法障壁を張り続けていた。

しかし、ここ数ヶ月。

今までにない激しい攻撃が、続いていた。

巨大なドラゴンが、何百匹も現れ、雷鳴を障壁に浴びせかけていた。

「障壁が…」

闇の中、唯一輝いている光のバリアに、ひびが入る。

「前線交代!もう一度、障壁を張り直せ!」

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