天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
赤星は、朽ち果てていく…登を見つめる。


「炎の女帝リンネ様と……氷の女神……マヤ様。この世界では、守口舞子と呼ばれていた…」





灰となり、風に吹かれて消えていく登の体を、最後まで見つめながら、

赤星は呟いた。

「リンネと……舞子……」

フレアの姉であるリンネと、クラークの恋人だった舞子。

フレアとクラーク。二人はそれぞれ、赤星を助け、赤星の手によって、死んでいった。

今回の戦いは、辛いものになりそうだ。

「赤星…いくぞ」

ピアスからのアルテミアの言葉に、赤星は頷くと、歩きだした。

(だけど……アルテミアがいる)

それだけで、赤星は心を落ち着けることができた。


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