アオゾラデイズ
突然。

季節は冬。
少し寒いが空は真っ青だ。

....私とは正反対だ。

そう思いながら窓から青空を睨む。
昔は青空が好きだったが
今は好きになれそうになかった。

「橘さーん、橘 桜和さーん。」

自分が呼ばれたことに気付き振り返る。

『....はい。』

「あ、3番の診察室へどうぞー。」

看護師に促されて診察室に入ると、
ツンとしたような病院独特の匂いがした。

用意された椅子に座る。

「橘さん、検査の結果が出ました。」

『....はい。』

重々しい口調で医者が話し始めたのは、
このところ体調が悪かった私の
検査結果だった。

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