アオゾラデイズ
手を掴まれたまま、私は如月君に連れられ
近くの公園に来ていた。
無言で近くのベンチに座るよう促される。
「....なんで死のうとしたんだよ。」
『....生きてても意味が無いから....』
低い声で聞いてくる如月君に弱々しく答える。
後1年。
生きてても意味が無い。
そう思うと、また泣けてきた。
『....ック....ヒック....』
思わず声が漏れる。
「なんで意味が無いんだよ。何が辛い?俺が聴くから、話してみろよ。」
思ってもみない言葉に私はビックリして
顔をあげた。
そこには困ったような顔をした
全然いつもの怖さがない如月君がいた。
『....私ね、後1年しか生きられないの。』
「え?」
『さっき病院に行ったら、余命宣告されて....もう手に負えないんだって。』
「....そうか....」
そこまで言うとまた、泣き出してしまった。
涙と共に次々と抑えていた気持ちが溢れてくる。
『なんで私なんだろうね、何もしてないのに、
神様も酷いよ。まだやりたい事あったのに。』
『もう、消えたいよ。生きてても意味なんてない!』
ギュウ....
今まで何も言わずに聞いていた如月君が
ボロボロ泣いている私を抱き締めた。
『....え?』
「辛かったな、苦しいよな....俺で良ければ、お前の生きる意味になってやる。」