「部活~ウチらバスケ部~番外編」    佐紀、二十歳

佐紀は半ば、自暴自棄になっていた。


  「私なんか………

   どうなっても、かまいませんから」


それを聞いた叔母さんは、怒りの口調で、


  「そんな事、言うもんじゃないわよ。

   それを聞いたら、お母さん、
   どんなに悲しむことか」


そう言って伯母さんは、目頭を押さえた。

そして、時計に目をやると、


  「もう、馬鹿な事、言わないでよ。

   そうそう、お母さんに連絡したから、
   もうそろそろ着くはずなんだけど。

   ちょっと、迎えに行ってくるわね」


そう言って、病室を出て行った。

キャプテンも、


  「じゃあ、私も帰るけど、
   ちゃんと治すんだぞ」


と言って、帰って行った。

佐紀は、後ろから、


  「ハイ、ありがとうございます」


そう、小さな声で言った。

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