「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
*** ランニング ***
まだ坂道は、続いている。
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
仲間の事を思い出すと、
自然と顔が、ほころんでくる。
特に、友理の“いじられキャラ”は、
思い出すと、楽しくなってくる。
みんなも頑張ってるんだなあと思うと、
自分も頑張らなくちゃと思う。
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
楽しい気分で走ると、坂道も苦にならない。
いつの間にか、坂道を上りきっていた。
“もう少しで、体育館だ”
そう思うと、少し元気が出て、
足も、軽くなった気がした。
“よしっ、ラスト・スパート”
佐紀は、ペースを上げた。
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」