「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
佐紀は走っている時、
その苦しさを紛らわせるため、
いろんな事を考えながら、
走ることにしていた。
そして、それは必ずしも、
バスケットに関する事ばかりではなかった。
タッタッタッタ…………
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
清水佐紀、大学2年生。
そして今は、リーグ戦も終わり、
新チームへ移行するための、
基礎トレーニングの時期だった。
チームの事は、
新しいキャプテンとコーチが
話し合って決めていたから、
佐紀は今、自分を磨く事だけ、
考えていればよかった。
「はっ、はっ、…………はっ、はっ」
佐紀は、走りながら、
大学へ入った時の頃を、思い出していた。