「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
佐紀は、ダイニングにやってくると、
「伯母さん、朝ご飯、
食べる時間ないから、
このまま行くよ」
「あっ、あっ、じゃあ、これだけでも
飲んで行って」
そう言って伯母さんは、自家製の、
グリーン・スムージーを出した。
「珍しいわね、
サキちゃんが、寝坊するなんて」
「うん、昨日の練習が……」
「ほどほどにしてた方か、いいわよ」
伯母さんは、完全に家族目線だった。
佐紀は、スムージーを飲み干すと、
急いてダイニングを飛び出した。
「いってきま~す」
「いってらっしゃい。気を付けてね」
しかしその時、もう佐紀は、
玄関を飛び出していた。