「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
*** キャンパス・ライフ ***
佐紀は、ノートを写し終えると、
大きく息をした。
「ふ~ぅ、ありがとう、助かったぁ」
そしてノートを、ナッキーに返した。
「いつでも言ってよね。
そうだなあ、
学食のプリンでいいっかぁ」
「何?」
ナッキーは、悪戯っぽい顔をして、
「タダで写せるなんて、
虫が良すぎるんじゃないの?
プリンで済むのなら、
安いものだと思わないかい、君ぃ」
ナッキーは、人差し指で、
佐紀のオデコを、ツンツンとつついた。
「わかった、わかった。
じゃあ、お昼ね」
「へへっ、儲け~」
「もう、調子いいんだから」