「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
食事が終わったナッキーの元に、
佐紀がやってきた。
ナッキーの横に座ると、
「はいっ、約束のプリン」
「イェ~イ、アリガト~。
じゃっ、遠慮なく」
ナッキーは、プリンを食べ始めた。
「でも、ナンだよね」
ナッキーは、プリンのスプーンで、
佐紀を差した。
「あっ、もう~、プリン、
飛んでるじゃない」
「あっ、ゴメン、ゴメン。
でも、アレだよね。
サキが、課題忘れるのって、
珍しいんじゃない?」
佐紀は、落ちたプリンを拭き取りながら、
「うん、昨日、疲れてて、
いつの間にか、寝てしまってたんだ」
「寝ちゃぁ、ダメじゃん。
練習、厳しいの?」
「うん、昨日は、特に…」
「でもサキは、偉いよね。
自宅通じゃないのに、部活やって、
勉強もきちんとやって、
あんたは、エラいっ!」
「そんなこと、ないよ。
まっ、下宿ったって、
食事は作ってくれるし、
お風呂は沸いてるし、
自宅通学みたいなもんだけどね。
イッパイイッパイでやってるよ」
「いいなあ。私、自宅だけど、
ごはん無い事、よくあるよ」