「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
「でも、タメって言うけど、
あんな子、見た事ないよ」
「きょうは取材だから、バンバン、
オーラ、出してるけど、
普段は、
消してるみたいだからね」
「でも、モデルと学生なんて、
両立させるの、
大変だろうね」
「彼女の事務所は、
学業優先みたいだけど、
でも、一緒だよ」
「何が?」
「彼女、歌も出してるみたいだけど
ポイトレ、あっ、ボイトレって、
ボイス・トレーニングね、
ボイトレしたり、レッスン通ったり
それもこれも、仕事での、
最高のパフォーマンスのため。
サキたちと、一緒じゃん」
「一緒って?」
「サキも、試合で、
最高のパフォーマンスをするため
練習してるじゃん。
だから、一緒」
「そうかぁ、
目指すものは、一緒なんだ。
じゃあ私も、モデル、出来るかな」
「う~ん、それは違うと、思うけど」
「だよねっ」
サキとナッキーは、顔を見合わせて、
笑った。
ナッキーは、別れ際に、
「じゃあ、明日の結果、
また、聞かせてね」
「えっ、ああ、………
うん」