「部活~ウチらバスケ部~番外編」 佐紀、二十歳
人ごみの中を歩いて行くうちに、
男バスの屋台を見つけた
男バスは、“みたらし団子“を出していた
背の高い男たちが、声を張り上げ、
「さあ、みたらし団子、
安いよ、美味しいよぉ」
そう言って、手を叩いていた。
どうやら、部費稼ぎのようだった。
佐紀は、そこへ行くと、
「あのぅ、女バスは、
どこでやっているんですか?」
そう訊くと、手を叩いていた男子が来て、
「女バス?
女子は、大会が近いから、
出してないよ。
たぶん、第2体育館で練習、
してると思うんだけど」
「第2体育館は、どこですか?」
そう尋ねると、その男子は、丁寧に、
場所を教えてくれた。
「ありがとうございました。
じゃあ、行ってみます」
「君、バスケ部に入るの?」
「ええ」
「そうなんだ、経験者?」
「ええ、まあ」
「だよね。経験者じゃなくちゃ、
入らないよね。
みんな、喜ぶと思うよ。
女バスなんか、
入部希望者が少ないから、
細々とやってるよ。
まっ、キャプテンに言わせると、
少数精鋭主義らしいけどな」