「部活~ウチらバスケ部~番外編」    佐紀、二十歳

ナッキーは、席順を、先頭ナッキー、
次に佐紀、その隣にアイリを座らせた。


  「ごめんね。

   アイリを端に座らせるわけには
   いかないから。

   サキ、ちょっと、
   霞んじゃうかもね」


  「いいよ、私は。
   そのほうが、楽だから」


佐紀は、アイリに、挨拶をした。


  「初めまして」


  「あっ、どうも」


ちょっと、上から目線だった。


自己紹介が、始まった。


  「みなさん、初めまして。

   読モをやっている、アイリで~す。

   今日は、お招き、
   ありがとうございます。

   今日は、イッパイ、
   楽しみたいと思います。

   よろしくお願いしまぁ~す」


佐紀は“さすが、芸能界にいるだけあって
スラスラと言葉が出て来るな”と思った。

次は佐紀の番だったが、
佐紀はアイリに見とれていた。

佐紀は、ナッキーに小突かれて、
慌てて立ち上がった。


  「あっ、は、はいっ」


皆は、座ったままで自己紹介していたが、
佐紀は、立って自己紹介するハメに、
陥った。

回りから、クスクス笑いが聞こえてくる。

佐紀は、真っ赤になって、自己紹介をした。


  「初めまして、清水佐紀です。
   よろしくお願いします」


余りの恥ずかしさに、
そう言うのが、やっとだった。

席に座り直すと、ナッキーが、


  「なんだぁ、サキ。

   そっけないなあ」


  「ちょっと、小突かないでよ。

   ひっくりして、立っちゃった」


  「ゴメン。

   でも、第一印象、バッチリ」


ナッキーは佐紀に、OKサインを
して見せた。

それから、みんなに、


  「さあ、今日は、
   イッパイ楽しむぞ~

   カンパ~イ」


  「カンパ~イ」


合コンが、始まった。

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