公認ストーカー



「で?今日は何してたんだよ」

「…えっと、午前中はバイトで、午後からBスタにちょっとだけ…」



Bスタねぇ…。
そこは俺が雑誌の取材で撮影をしていた場所だ。



そこまで来ていたのかよ。
全く気づかなかったな。



「後はここでずっと待ってたってわけ?」

「…はい」

「はー…。俺が帰ってこないかもとか考えないわけ?」

「…帰って来なければ、諦めますから」



そう言ってこの前なんて朝の4時まで待ってたよな?かえってこっちがお前の心配をするってんだよ。



勝手にしてる事なんだから俺もほっときゃいーのに、気にする俺はつくづくアホだ。



「あのさ、俺今日は疲れて送ってけねーから、泊まってけば?」

「いえ、帰ります。明日もバイトあるので」



コイツは近所に住んでいるらしいが家までは知らない。いつも途中のコンビニまで送って行くのだ。

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