公認ストーカー
「ちょっ、待てって」
立ち上がった園子の腕を掴んで座らせる。すでに深夜2時だ。いくらなんでもヤバイだろ。
「お前は本当に分かってねーな。仮にも女だろ?なんかあったらどーすんだよ」
「あ、私、柔道有段者なんで大丈夫です」
俺の怒りとは反対に、自信に満ち溢れた顔で受け答えする。
あー、もうコイツのこーゆー変な自信が心配でしょうがねぇんだよ。
「いいから、泊まってけ!」
「でもそれは…ルール違反なんで」
は?なんのルールだよ。
ストーカーしてる時点でルール違反だろ。
「お前の基準が全く分かんねーんだけど」
「…私の中で、竜くんの家に泊まるのはルール違反なんです」
「あのなぁ…。ストーカーしてる時点で犯罪なんだぞ?」
「……」
「分かったら、さっさとシャワー浴びてこい」
俺はバスタオルと着替えを投げつけた。
すると渋々、浴室に消えて行った園子。