ランニングコース 〜君の愛のこもったLoveLetter〜1
あたしはそこまで言って、要約自分が何を言ったのか分かった。
こ、これって!
逆ナンってやつ!?
「…」
やってしまった。
やってしまったっぽい。汗
「…んー。じゃあ今度…もっと寒かったらまた誘って?」
「え…?」
男の子は優しく微笑んで、立ち上がる。
そして雪の上に座っているあたしに手を伸ばした。
「ホラ、立って。女の子は身体冷やしちゃいけないらしいから」
そして、あたしの手を掴んで引っ張り立たせてくれた。
「ありがとう。またね」
男の子は走り出した。
「…うん。ランニング頑張って」
本当に小さな小さな声で言ったはずなのに…。
男の子は振り返った。
「おう!」
手をあげて笑う姿。
そして今度は振り返らずに…走り去って行った。
優しそうな顔立ち。
あたしはしばらくの間、立ち尽くして居た。