ランニングコース 〜君の愛のこもったLoveLetter〜1
彼女ナシのフリーっぽいな…。
毎日、毎日見てても飽きない。
それは…ジャージの色が違うから?
違うか…。
好きだからだよね?
「…橘さん?」
「へ…?」
間抜けな声。
それにスットンキョンな表情で、あたしを見つめる男の子。
誰…?
あたしの名前呼んだの…。
いつの間にかあたしは、窓から顔を出してボーッとしていたらしい。
「あの、橘さん」
「…はい?」
やっぱり男の子だよね?
「俺、汰架矢」
…えーっと?
あたしが首を傾げる。
すると、ハッとして…。
「俺の名前、鈴森汰架矢って言うんだ」
「す、すずもり…たかし?」
「うん!漢字はね…風鈴の鈴に森で鈴森。で…下の名前か…」