ノラ猫
 
「可愛いー。震えちゃってんの」
「人形じゃないじゃん。ちゃんと怯えてるよ、この子」

「あっれー、おかしいな。
 ちゃんと躾けてるつもりだったんだけど」


次々と襲い掛かるみだらな行為。

身に着けていた服は次々と剥ぎ取られ、気持ちの悪い指先と舌が体を這いずり回る。
体は勝手に小刻みに震え、流したくもない涙がこみ上げてきた。


「いいじゃん。嫌がられたほうがそそる」


だけどあたしの怯えなんて、男たちを煽るものでしかない。

分かってはいるのに、体は勝手に反応を示す。


「凛、ちゃんとご奉仕するんだよ」


クイと顎を持ち上げられ、にやりと笑みを浮かべたにいさんが躾けるように命令する。



そう。
あたしのご主人様はこの人。

だから決して逆らってはいけない。


こみ上げてくる吐き気を必死に抑え
あたしは自分を囲う男たちの玩具となった。





大丈夫。

こんなこと、
ちょっと目を閉じていれば終わっているから……。

 
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