ノラ猫
 
家でも……
学校でも……

あたしは彼らの玩具。


意思なんてきかない。
言葉なんて無意味。


あたしは人の姿をした、人形なんだ。


限界で……
生きてる意味も見出せなくて……


辛いと感じることすら疲れた。


男たちに犯されても、何も感じなくなった自分。
玩具と呼ばれ、ただ言いなりになった。

逆らえば痛い思いをするだけ。
だから彼らにコントロールされているかのように動けばいい。


だけどどこかで痛む。
心の奥底が……。


あぁ……
今の姿を、お父さんとお母さんが見たら、どんな思いをさせるんだろう……。


空っぽになった心に生まれた、わずかな抵抗。

このまま義兄の思い通りになることが嫌で
この先の人生も、ずっとこの男がついてまわると考えると吐き気がした。


それなら……



《………バイバイ》



あたしは……

独りで生きることを選ぶ。
 
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