ノラ猫
 
幸せになる権利なんか、とっくになくなってると諦めてた。


だけど今、再びその感情が湧き上がってくる。



「智紀……」

「んー?」



この人なら……

あたしを包み込んでくれる彼ならば……




「幸せに……なりたい」

「……ああ」





もう一度、人を信用してみようと

心が開き始めた。


 
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