Little Love



「え…??」


見上げれば、真剣な顔をした惟月。

その姿に、どきっとした。


「例え美月が俺を嫌いになっても…俺は美月のこと、ずっと愛してるから」


そのセリフと共に、優しい口付けが降ってくる。

きっとこれが、最後のキス。

惟月としたキスの中で1番長くて、1番悲しいキスだった。

唇が離れた瞬間、部屋から飛び出した。

そして自分の部屋に入って、泣き崩れた。

惟月、惟月…

愛してました。

あなただけを愛してました。

うぅん、美月は今も…あなたを愛しています。

零れ落ちるこの涙と共に、あなたへの想いが少しでも減るのなら…

あたしはいつまでも、泣き続けるよ。

小さく小さく、あなたの名前を呼びながら…






< 133 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop