Little Love
もう、見つかってるよ…なんて言えない。
あたしの世界の中心は惟月。
だけど…
「ただいまぁ…」
「おかえり!どうだった…??」
玄関でスタンバってたらしいママ(笑)
軽く笑って、ピースした。
「おめでとう〜!!
良かったわね!」
「うんっ」
リビングに行くとテレビを見てる惟月がいた。
「お兄ちゃん、ただいま」
「あぁ…おかえり」
ソファーに鞄を置いてキッチンに行った。
惟月は、笑わなくなった。
表面上は笑ってるけど、心からじゃない。
笑って…笑ってよ。
何で笑わないの?
幸せじゃないの??
「篝くんのお陰ね〜♪」
「そぉ…だね」
あたしは…変われてない。
惟月の背中を眺め続ける、弱虫の美月のまま…。