Little Love
ぎゅっとコップを掴んだ。
声、震えないで…本当の、ことなんだから。
ごくりと唾を飲んで要ちゃんを見た。
ずっと見てたのか、目が合う。
もう…逃げないよ。
「その人、惟月…お兄ちゃんなの」
「……え、…っ」
反応が怖くって、ぎゅっと目を瞑った。
中学のときと同じ人って言ったから、2年前からになる。
内緒にしててごめんね…要ちゃん。
「だ…って、兄妹…なのに?」
―ズキンッ
胸がひどく痛んだ。
“兄妹”
その言葉があたしを縛る。
でも、もう逃げないって決めたの。
「うん、けど好きなの」
「っ…どうして!」