不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
第11章 家族(1)
「おかえりなさい」
「ただいま」
家に帰ってリビングに入ると
「お兄ちゃん、遅かったね」
陽菜がアイスクリームを食べながら俺を睨んでる。
「自分だけ凛ちゃんとずるぅい」
「何が狡いんだよ」
どんだけヤキモチ妬くんだよ。
これは絶対親父の遺伝子だな。
「ん?」
酒を飲んでた親父が俺を見て
「何か?」
「いや、陽菜は親父に似てんなと思って」
「ん?陽菜が俺にか?」
「わ~お兄ちゃんまで言うんだ。 ショック!」
陽菜がむくれている。
「陽菜、俺に似てショックとはなんだ?喜びこそすれ」
いや、その発想はないだろ。
「パパ、私は女の子だよ。なのにパパ に似てるってそれって男顔ってことでしょう?」
いや、顔じゃなくて性格が…とは怖くて言えない。
「クッククク…陽菜、いくら俺に似てるからって言っても男顔じゃないし」
「凛ちゃんにもそう言われた」
先輩に?