不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
第12章 先輩(4)



「よし、今日はこれで終わる」

「お疲れっす」

練習が終わって

「涼、何か食いに行く?」

「そうだな」

うちはお袋も働いてるので晩飯は遅い。

着替えを済ませて駐輪場へ

ん?

あれは…

「あれ水島先輩だよな」

悠も気づいたようだ。

「あれ…誰なんだろ?うちの生徒じゃないよな」

先輩は1人でなくうちのとは違う制服を着た男と何か話している。

アイツは誰だ?

――



暫く見ていたら

あっ!

男が先輩の腕を掴んで先輩は振りほどこうと。

「おい涼、先輩」

悠が話す間もなく俺は走って先輩の所へ

「先輩、おまちどうさま」

俺が声を掛けると男は驚いたように先輩の腕を掴んでいた手を離した。

「涼君」

先輩も驚いたように俺を見ている。


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