不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
コンコン!
ガチャッ!
「お兄ちゃん、ご飯だよ」
「あ、あぁ」
お袋達、帰ってるのか。
もうそんな時間なんだ。
ずっと考えてたから時間が分からなかった。
「お兄ちゃん、どうしたの?怖い顔して」
「えっ?」
「何か怒ってる?」
陽菜が俺の顔を覗き込んで
「機嫌悪そ」
「煩い奴だな。別に怒ってもねえし機嫌も悪くねえよ。ほら下行くぞ。遅れたら誰かさんが怒りだす」
「ハハハ…そうだね」
陽菜とダイニングへ行き
「おかえり」
「ただいま。遅くなってごめんね」
「パン食ったから」
「今日は食って来なかったのか?」
親父がダイニングに入って来て
「おかえり。あ、ん。食いそびれた」
「じゃあお腹空いてるでしょう?パンだけじゃ足りないもんね」
テーブルに着いて
「はい、どうぞ。涼には大盛りね」
「サンキュー」
今日は中華丼か。
「いただきます」