不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
あ~ごちゃごちゃする。
全く俺らしくない。
風呂から上がり
ベッドに入り
無理矢理寝る。
――
―
「っ!」
――
―
夢…
先輩とアイツの残像が浮かび上がる。
俺…
どんだけ捕らわれてんだよ。
乙女じゃないけど人を好きになるってのはもっと楽しいのかと思ってたけど…
実際はこんなに心を蝕むもんなのか。
それは片思いだからなのか。
あ~
何を女々しいことばかり…
――
―
なかなか寝付けず…
漸く寝れたのはもう明け方近かった。
「涼、大丈夫なの?」
朝練に向かう俺にお袋が心配そうに
「ん、大丈夫。ちょっと寝不足なだけだから」
「気をつけてよ」
「ん。いってきます」
「いってらっしゃい」
お袋は余計なことは聞かない。
俺が何か話したらアドバイスはするが、自分からは踏み込まない 。
親父もそうだ。
からかいはするが無理矢理に問い質すことはしない。
本当は聞きたいんだろうが。
その点では感謝している。
俺達を信頼してくれてるんだから。