不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「なんだよ?」
「お前の弱点はだな。家族」
家族?
家族が俺の弱点てか。
ユニホームに着替えながら
「あぁ。あの親父さんに志織さんだろ。特に親父さんにはお前ぜぇっ~てい勝てない」
かなりの言われ方だな。
「そして志織さんだ。もう母親なんて枠をはみ出してるあの可愛さ」
「おい、お前」
「ほらな。お前は自他共に認めるマザコンだし」
「……」
「それに陽菜ちゃんにも勝てない」
うっ!
た、確かに。
陽菜には悲しいかな…勝てない。
「だからお前の弱点は家族だな」
否定…出来ないかも。
「お前等、いつまで無駄口たたいてんだ。時間だぞ」
あ、ヤバい。
「うっす」
グラウンドに出て朝練が始まった。