不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~



「おい」

「おいって」

「あ、悪い」

悠が声かけてたのも気づかなかった。

「いいけどさ…水島先輩のことか?」

「悠?」

悠がニヤッと

「何年付き合ってると思ってんだよ」

「……」

「好きなんだろ先輩のことが」

「あぁ」

「へぇ~えらく素直に認めんだな」

口笛まで吹きながら

「いや~涼も人並みに恋をするなんて俺は嬉しい」

「はぁ?馬鹿か!帰るぞ」

悠をほって歩き出すと慌てて

「待てったら。ラーメン食いに行こうぜ。もちろん涼の奢りな」

「な、何で奢らなきゃなんないんだよ」

「そりゃお前が恋した記念」

何だよ、それは。

絶対にからかってるとしか思えん。

「涼~」

肩を組んでくるし

「あ~暑苦しい。離れろ」

「じゃあ奢れ」

自転車に乗り学校を出て

踏み切りで

「あ、お兄ちゃんに悠ちゃん」

陽菜が。



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