不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
注文を済ませて
「昨日はありがとうね。発表会にも来てくれて、その上に涼君の家にまでお呼ばれして」
「いえ。俺…先輩のピアノを聴いたのは2回目だったけど…ピアノのことはよく分からないんだけど…あ~どう言ったらいいのか分かんないだけど凄くよかったです。在り来たりな言い方しか出 来ないけど」
俺、先輩を前にしてあがってんのか?
「フフフ…ありがとう。涼君に何かを感じてもらえたなら嬉しい 」
「……」
先輩は穏やかな笑みを浮かべている。
その顔を見ると
俺の心臓がまた激しくビートを刻む。