不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
そしてもう1人
俺には妹がいる。
名前は陽菜
4つ違いで今は中学1年
これがまたお袋に似てるから可愛い。
妹と言うのを省いても可愛い。
性格はお袋に似て天然だが、当然親父にも似てるから一つ臍を曲げると厄介だ。
だが、
「お兄ちゃんには言われたくない」
などと憎まれ口を叩く。
親父とお袋と俺に溺愛されてるから我が儘娘とか思うだろ?
それが違うんだよなぁ。
溺愛されていても、俺達2人はかなり厳しくしつけられた。
とくにお袋に。
お袋曰く
「ちゃんと真っ当な人間に育ってね。 自己チューで我が儘な人間なんかになったら、どんなに顔がよくても、すぐ化けの皮が剥がれて誰からも煙たがられるわよ。本当の意味でモテないわよ」
「……」
どうも親父の事を言ってるらしい。
今でも親父は自己チューだ。
そして短気、我が儘。
たまに俺達より子どもかと思う時もある。
それも全てお袋がらみだが。
お袋の目が自分に向いてないと怒るんだから。
しかし、これでもましになった方らしい。
結婚前はひどかったって叔父さんが言ってた。
あっ、叔父さんっていうのは、親父の妹の旦那さん。
大学の頃からの親友で2人で会社を立ち上げて今では義兄弟。
その誠叔父さんに聞いたんだよな、親父の事を。
まぁ、何て言っていいのやら…
親父~いくら何でもそれはって感じ。
今の親父からは想像出来ない。
だからやはりお袋は偉大なんだ。
あんな親父をメロメロに惚れさせ何年経っても溺愛させてるんだから。
だから…
俺は…
カッコ悪いけど…
どうも…
マザコンらしい。
いや、マザコンだけじゃなく…
それに加えて…
シスコンらしい。