不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「雅己~何やってんの?トイレに行くって言ってどんだけ」
女子2人と男子1人が。
な、何だ?
コイツ1人ってわけじゃなく女子と来てんのかよ。
その上、陽菜をナンパって…
どういう神経してんだ。
「あ、み、水島」
一緒にいた男子が驚いたように
そして俺達を見て
「ち、ちょ、お前何してんだよ」
「……」
「うわっ!雅己の友達?2人ともイケメンじゃん」
全く空気の読めない声が。
「で、どうすんだよ、テニスの王子様」
俺が言うと
「『テニスの王子様』!?何?ちょー 受けるんですけど」
は、はぁ?
コイツ等知らないのかよ?
「雅己ってテニスの王子様なの?」
「へぇ~かっこいい」
学校の友達ってわけじゃないのか?
コイツは真っ赤な顔をして
「クッ!」
俺達を一睨みして走って行った。
「お、おい、待てよ」
「雅己~」
残された3人が後を追って行く。