不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「まだパレードまで時間あるな。観覧車に乗らないか?」
「え、悟、お土産」
「いいから。陽菜ちゃんも乗りたいだろう」
「うん」
「じゃあ決定だな。水島、藤倉、行くぞ」
「あ、はい」
観覧車の順番待ちをしている時に千葉先輩が
「そうだ陽菜ちゃん」
「はい」
「水島と藤倉がラブラブの恋人同士って」
「えっ?な、何、それ」
話しが見えない片桐先輩がすっとんきょうな声を上げた。
「ああ言った方があの人にはパンチあっていいかなって」
あっけらかんと。
「凛ちゃんもお兄ちゃんも合わせてくれてありがとうね」
アイドル顔負けのキラキラスマイルで。
「あ、そうなの。ふ~ん」
片桐先輩がニヤニヤしている。