不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「はよ、涼」
「うっす、悠」
親友の悠真と途中で会い一緒に行く。
学校に着きユニフォームに着替え
――
―
今日もしごかれる。
「明日は練習試合だと言ってもお前等はレギュラーが掛かってんだからな。 力抜くなよ」
「はい」
春季大会が終わり次は夏期大会だ。
またレギュラー争いが始まる。
確かに俺は今レギュラーだが、レギュラーでいれる保証はない。
何が何でも勝ち取らないと。
当然みんなもレギュラーを狙ってるから必死だ。
「涼」
「あぁ、絶対レギュラーは譲らない」
「おぅ」
プロになれる程の実力がないのは初めから分かっている。
だけど、俺は子どもの頃から野球が好きで、だからやれるところまではやりたい。
野球を辞めた時に悔いは残したくない。
やりたくても…やれなくなった人もいる。
その人達に比べたら好きな事が出来るのは恵まれてる。
先輩に対して恥ずかしい事はしたくない。
…って、俺 何を考えてんだ。
「おい、おい涼って」
「へっ?」
「何ボケてんだよ?帰るぜ」
「あ、あぁ」
着替えを済ませ帰途に
「じゃあ明日な」
「おぅ」
悠と別れて家へ