不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
自室で勉強をしていると
コンコン!
ガチャッ!
「入るぞ」
親父が俺の部屋に来るなんて珍しい。
「いいか?」
「あぁ」
どうせ『駄目だ』なんて言っても聞く耳は持ってないだろうし。
親父がベッドに座り、俺にペットボトルのコーラを。
「サンキュ」
親父は缶ビールを開けている。
「お袋は?」
「まだ風呂に入ってる。最近陽菜が長風呂気味だからな」
「陽菜もぼちぼち年頃か」
「だな」
暫く2人口も聞かずに飲む。
「涼」
「ん?」
「その男…大丈夫なのか?」
無駄は一切無しで単刀直入に。
「自分が一番大事な男だ」
「その分、変にプライドが高いんだろ」
「あ、あぁ」
「お前と凛ちゃんと陽菜に恥をかかされたと逆恨みしてるわけだ 」
「あぁ、たぶんな」
あの去り際に俺達を睨んでいたあの目は…