不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「藤倉さん申し訳ありませんが陽菜さんを病院に」
いつの間にか婦警が側に来て親父とお袋に。
「わ、私、大丈夫だよ」
顔を上げて涙を拭きながら
「ママ」
不安そうに。
「いえ、万が一と言う場合もありますからやはり検査はしないと。書類として提出もしなければなりませんので」
そうだ、陽菜の傷の具合もアイツの暴行の証拠になる。
「陽菜、ママもついて行くからお医者さんに診てもらいましょうね」
「ママ」
「ね」
「うん」
「じゃあ恭介さん、病院に行きますので涼達をお願いします」
「あぁ」
婦警に付き添われて覆面パトカーだろうか、乗用車で病院に向かった。