不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~



「ん?どうした」

「フフフ…恭介さんは優しいですね」

「そうでもない」

へっ?

私の耳に唇を寄せて

「当然見返りを期待してる」

見返り?

恭介さんの顔を見ると口角を少し上げてニヤリと

「今晩はお前をプレゼントして」

「……」

「フッ」

「えっぇぇぇぇぇぇ」

「馬鹿!声がでかい」

慌てて口に手を当てるけど…

周りから注目を浴びていた。

「も、もう、恭介さんのせいですからね」

「クッククク…」

もう恥ずかしくて暫く此処には来れないじゃない。

早く立ち去りたいんどけど。

「お待たせ致しました。お間違えのないようにリボンの色を変えてありますので」

「は、はい。ありがとうございます」

ペーパーバックを受け取り恭介さんが支払いを済ませ

やっとデパートを出た。

< 51 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop