不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
晩御飯を食べ終って
リビングに移り親父達の土産のブリンを。
「あ、そうだ、陽菜と凛ちゃんにお土産だ」
親父が2人に何やら包みを渡す。
「わっ、パパ、ママありがとう」
「おじ様、志織さん、私まで」
「いいんだよ。凛ちゃんには陽菜と愛と大が世話になったし。あ、涼も」
「……」
親父、一々俺を出すなよ。
「ククク…」
笑ってるし。
「恭介さん」
ほら、お袋にたしなめられているし。
てか、呆れられてんだろに。
「おじ様、志織さん ありがとうございます」
「ね、開けていい?」
「あぁ」
「凛ちゃん、開けようよ」
「フフフ…そうね」
陽菜に急かされて開け始めた。
「わぁ~可愛い~パパ、ママありがとう」
「大事にするのよ」
「は~い。凛ちゃんのは」
先輩が箱から取り出したのは
「綺麗。おじ様、志織さん、ありがとうございます」
キューピッドが矢を放つ形の飾りが着いたペンダントだ。
「凛ちゃん、可愛いね~」
「陽菜ちゃんのも可愛いわよ。陽菜ちゃんのイメージにピッタリ」
「ほんと?」
「うん、ね、涼君」
「へっ?あ、うん」
「お兄ちゃん、ちゃんと見てよ」
「見てるし」
「ほんとかなぁ?いい加減なんだから」
「陽菜」
「2人とも喧嘩しないの。凛ちゃんが笑ってるわよ」
「……」
「いえ、羨ましいなぁと思って」
へっ?
「凛ちゃんは1人っ子だもんね」
「はい。だから涼君と陽菜ちゃん、愛ちゃんと大君を見てると羨ましくって」