不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「涼君?」
「せ、先輩」
「うん?」
「好きだ」
「……」
「……」
あっ!
俺…今何言った?
先輩の顔を見ると… 呆気に取られてるつうかポカンとしてる。
「先輩、いや、凛さん。俺は凛さんが好きです」
こうなったら言うしかない。
「……」
「凛さんは…俺が嫌いですか?」
だけど俺…何で道の真ん中で告ってんだろ。
「あ、あのね涼君」
「はい」
「…からかってる?」
「な、何でからかうんですか?本気です。金曜日に初めて逢って…何だか先輩を見ると胸の奥で音がして…初めは分からなかった。だけど…」
「……」
「と、とにかく好きです」
「いや、好きって言われても」
「やはり…嫌いですか?」
「あ、ううん、嫌いじゃないよ。だけど急に言われても」
「……」
「涼君は陽菜ちゃんのお兄ちゃんだし、学校の後輩だし…友達って言うか弟みたいな」
弟…
「そ、それに涼君は学校のプリンスじゃない?彼女いるでしょう?」
「いません。いたらこんなこと凛さんに言いません」
先輩は俺のことを何だと思ってるんだ?
「ご、ごめん」