刹那
♪
私は、翔の墓の前に立っていた。
ガサッと擦れる音をたてる花。
「翔。元気?あの頃は、まだ私たち幼かったよね。」
それから、私はただ翔との思い出を話し続けた。
返事が返って来ないとはわかっていたけれど。
馬鹿な望みを打ち消すために。
悲しみから抜け出すように。
私は語り続けた。
「翔はもういないけど、私はね、生きてる。だから、精一杯生きてくよ。」
時には貴方を忘れてしまうかもしれない。
けれど、貴方と会っていなければ、私は"今の私"にはなれなかった。
ありがとう。
あと、あとね。
一番言いたかった言葉があるんだよ。
私はすっと息を吸うと、言った。
「大好きだったよ・・・・・・。」
ぽろ、と落ちる涙。
でも、悲しくは無かった。
翔。大好き。
言えて満足だった。
最後は笑顔で。
私は墓に向かって・・・・・・否、翔に向かって笑いかけた。
「ばいばい。」
そういって立ち上がると、後ろから声がした。
"ありがとう。愛してる"
にっこりと笑った翔が手を振っていた。
私は震える唇で必死に言葉を紡いだ。
「翔っ・・・・・・好きだよっ・・・・・・」
そう言うと、翔は光になって消えた。
ばか。
笑顔で去ろうと思ったのに・・・・・・。
結局・・・・・・。
私は、笑ってた。
私は、翔の墓の前に立っていた。
ガサッと擦れる音をたてる花。
「翔。元気?あの頃は、まだ私たち幼かったよね。」
それから、私はただ翔との思い出を話し続けた。
返事が返って来ないとはわかっていたけれど。
馬鹿な望みを打ち消すために。
悲しみから抜け出すように。
私は語り続けた。
「翔はもういないけど、私はね、生きてる。だから、精一杯生きてくよ。」
時には貴方を忘れてしまうかもしれない。
けれど、貴方と会っていなければ、私は"今の私"にはなれなかった。
ありがとう。
あと、あとね。
一番言いたかった言葉があるんだよ。
私はすっと息を吸うと、言った。
「大好きだったよ・・・・・・。」
ぽろ、と落ちる涙。
でも、悲しくは無かった。
翔。大好き。
言えて満足だった。
最後は笑顔で。
私は墓に向かって・・・・・・否、翔に向かって笑いかけた。
「ばいばい。」
そういって立ち上がると、後ろから声がした。
"ありがとう。愛してる"
にっこりと笑った翔が手を振っていた。
私は震える唇で必死に言葉を紡いだ。
「翔っ・・・・・・好きだよっ・・・・・・」
そう言うと、翔は光になって消えた。
ばか。
笑顔で去ろうと思ったのに・・・・・・。
結局・・・・・・。
私は、笑ってた。