刹那
♪
「手術室」―――・・・・・・。
そう書かれた部屋に翔は入っていった。
私の思っていた以上に翔は酷い状態だったらしい。
さっき、言われた言葉。
『覚悟はしておいてください』
覚悟なんて。できるわけないじゃあないか。
私は翔と生きたい。
私は―――・・・・・・。
じわり、じわり、と溢れてくる涙がそっと頬を伝った。
誰かにいてほしくて。
翔にいてほしくて。
「翔・・・・・・」
ぎゅっと震える手を握った。
―大丈夫だよね。
翔なら。今まで、何度もがんばってきたんだ・・・・・・―
その時、ガーっと言う音が聞こえてきた。
終わったんだ。
そう思うと同時に、私は出てきた先生に駆け寄った。
「先生っ・・・・・・翔は・・・・・・!?」
私が言うと、先生は目を伏せた。
それから、言った。
「・・・・・・ごめんなあ・・・・・・。」
それはたったの一言。
たったの一言だったのだ。
"ごめんなあ"
私は、こんなにも悲しそうな先生の顔を見るのは初めてで。
そして、こんなにも悲しい思いをしたのは初めてだった。
「手術室」―――・・・・・・。
そう書かれた部屋に翔は入っていった。
私の思っていた以上に翔は酷い状態だったらしい。
さっき、言われた言葉。
『覚悟はしておいてください』
覚悟なんて。できるわけないじゃあないか。
私は翔と生きたい。
私は―――・・・・・・。
じわり、じわり、と溢れてくる涙がそっと頬を伝った。
誰かにいてほしくて。
翔にいてほしくて。
「翔・・・・・・」
ぎゅっと震える手を握った。
―大丈夫だよね。
翔なら。今まで、何度もがんばってきたんだ・・・・・・―
その時、ガーっと言う音が聞こえてきた。
終わったんだ。
そう思うと同時に、私は出てきた先生に駆け寄った。
「先生っ・・・・・・翔は・・・・・・!?」
私が言うと、先生は目を伏せた。
それから、言った。
「・・・・・・ごめんなあ・・・・・・。」
それはたったの一言。
たったの一言だったのだ。
"ごめんなあ"
私は、こんなにも悲しそうな先生の顔を見るのは初めてで。
そして、こんなにも悲しい思いをしたのは初めてだった。