箱庭


5時を告げる鐘が鳴り、ぼくは屋上へ向かう



今日はなかなかハードだったな…



ポーンと音が鳴り、ぼくはエレベーターを出た



ぼくの目の前にいたのは……上野さん?



「雨君、綺麗だろ?」



上野さんの頭の上えに綺麗な花が散らばっていた



「そんな怖い顔で見ないでくれよ。」



上野さんは綺麗な顔をくしゃっとさせて笑った



「アセビちゃんがもってきてくれたんだよ。」



「…!」



きっと綺麗だったからわけてくれたんだね



…はい、ぼくもそう思います



すると、何処からかパタパタ足音が聞こえてきた



…アセビ?



両手に花を抱えてはしってきたのは、やはりアセビだった



アセビはぼくを見つけると嬉しそうに笑った



花をぱさりと置きぼくの手を引っ張った



「お、おいアセビ?」



しばらく歩くとアセビは、ある花の前で立ち止まった



アセビは、みてみてといってある花を指指した。



綺麗な白い花が何個も枝からぶら下がっていて、緑の葉っぱが、ツヤツヤとしていた



これは…アセビの花じゃないか



アセビはニットわらった



「わたしは、アセビ…あめ、この花もアセビって言うんだよ?」

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