光と闇の境界線(短くて、短いお話)
第一の扉■ホシニウタウ
漆黒に染まった大空を見上げれば。
そこにはいつも両手いっぱいに
抱えられそうな
ホシ達が絶え間なく瞬いている。
―――なんて儚いんだろう…
世にいう体育座り、という姿勢で
私は漆黒の闇に染まった夜空を
眺めていた。
空には、無数の星。
それぞれ、個々に輝いている。
私は手を高くあげ、それを掴んだ。
当然とれるはずもなく、
ただ空気を掴んだだけだった。